めざすはプリン!
日々の〝よりどころ〟になりたい
―まずは甘がみレベルから。配信活動を始めたきっかけから教えてください。
いきなり変なことを言っちゃいますが、プリンになりたかったんです。のあの大好物でもあるんですけど、おうちにプリンがある。冷蔵庫で待ってるってだけで、一日がんばれたりするじゃないですか。そんなプリンのような存在になりたいなって。
コロナの影響も大きいです。ライブとかお友だちとの食事とか、日常にあったいろんな楽しいイベントがなくなってしまって、毎日生きているだけで大変って感じになって。そんななか、お仕事で疲れた一日の最後に、少しでもこころが弾むような楽しい時間を提供できたらなって。配信だったら場所を選ばずプリンになれるし、いつでも、みんなが安心してすやすやぁ~って過ごせる場所にしたいから、毎日22時から定時配信しています。
―疲れてなくても、お風呂上がりや寝る前のデザートって魅力的でやめられないんですよね。のあさんの安眠ボイスに癒されて、とても気持ちよく眠りにつけそう。
リスナーさんたちから「癒される」とか「聞いてるだけで落ち着く」とか言ってもらえて、のあの声が求められているんだってことがほんとうれしくて。
というのも、もともと声には全然自信がなかったんです。むしろ嫌いなくらい。声が細くて通らないから、お店とかで呼びかけても店員さんまで届かないんですよ。人としゃべるのも得意じゃなくて、教室にいても一人で本を読んでるようなタイプだったんです。
ライバーさんは話上手な人ばかりで、自分には向いてないと思っていたんですけど、どこかに苦手を克服したいって気持ちもあって。それでダメもとでも挑戦してみようってなりました。
やさしさに包まれた初配信
恩のバトンをつなぎたい
―そのチャレンジ精神がきっと〝かみ応え〟を形成しているんでしょうね。
「データ分析ガチ勢」ののあさんですから、やはり初配信に向けていろいろ分析しながら戦略を立てていかれたのでしょうか?
はい、それはもちろん♪ いろんな先輩ライバーさんの枠を回って、デビューに向けてのアドバイスをいただいて。それで名前を決めて、お洋服やヘアスタイルを固めていって.....そうそう、のあのテーマカラーのパステルミントも考察の結果なんです。IRIAMの画面を開いたら、そのときは髪色ピンクのライバーさんが圧倒的多数で。ずらっとピンクが並ぶ中で自分を目立たせるなら、補色のパステルミントが良さそうだなって。もちろん好きな色ってこともあるんですけど、何より視認性が高いというのが決め手でした。
でもそこまでガチ分析して、ガチガチに戦略を練って臨んでも、実際に配信するとなったらとてもとても思うようにはいかなくって。コメントをたくさんいただけても全然返せないというか、あまりの勢いにうわぁぁぁぁってなってしまって。もう必死で、コメントを返すことだけに集中しちゃうから、枠に誰がいるとか、何人いるとかまるで把握できてなかったり、退室した人にひたすらあいさつしてたり。
もうダメだ~なんて泣きそうになってたら、リスナーさんたちが「この子、初配信なんで慣れてなくて。ちょっと待っててあげてね」とフォローしてくれたり、即席で定期を出して励ましてくれたり。自信がなかった声も「その声、いいね」って言ってもらえて。
IRIAMって本当にあったかいですよね。みなさん、ほんとにやさしくって。インターネットの世界ってもっと冷たいイメージがあったから、感動しかなくて(涙声)。
その初配信の体験から「恩返しがしたい!」って強く思ったんです。初配信からずっと支え続けてくれているリスナーさんたちはもちろん、こんなにすてきな世界を提供してくれるIRIAMやそこに生きるすべての人に対して、何かお役に立ちたいなって。それで「 IRIAMのご案内係になる!」って決めたんです。
持続可能なIRIAMのため
分析ガチができること
―それでいろんな発信を。何の特典もないのになぜ自主的にここまで? とIRIAM内でも話題に上っていたのですが、そんな背景があったのですね!
いつもライバー目線でとてもわかりやすい説明をしてくださっていて、一同感謝しています。
そんなそんな。のあは自称分析ガチ勢ということもあって、『IRIAMふんわりジャーナル』や公式のニュースはくまなく読み込んでますし、インタビュー記事とかIRIAMに関する情報なんかもたくさんチェックしているんですけど、みんながみんな読んでるわけじゃないですよね。だから、大事な情報を見逃がしちゃうこともあって。
たとえば、限定ギフトが半年でなくなっちゃうなんてことを知らない人も多くて。せっかくみんなで限定ギフトを獲得したのにいつの間にか使えなくなってた、なんてさびしいですよね。だから使用期限があることをお知らせして存分に楽しんでもらえたらって。
ほんと自分ができることなんて限られてるんですけど、少しでも何かのお役に立てればという気持ちでやってます。
あとは自分のためでもあるのかな。ライバーとして活動していくなかで、イベントが達成できないとかリスナーさんが離れてっちゃうとか、悲しいことはいろいろあるんですけど、いちばん悲しいことって何だろうって考えたとき、IRIAMというプラットフォームがなくなっちゃうことだなって。それだけは絶対に阻止したい! IRIAMがなくならないために一ライバーでもできることって何だろうって考えた先に、これだったらできると思いついたのがご案内係だったんです。
のあのリスナーさん、「ほしともさん」って呼んでるんですけど、ほしともさんたちもやっぱりのあと似たような感覚を持った人が集まってて。みなさん分析好きなんです。みんなでいろんな情報をチェックしたり、データを集めて持ち寄ったりしては、「これいいね!」「みんなにも教えたいね!」って話してはいつもわいわい盛り上がってます。
「癒し枠」というのもあって、普段はガチイベントに出ないし、上へ上へという感覚もないのですが、コミュニティランクがアップデートされたときにはみんなで「これなら上をめざせるね」って言いながらランクアップに向けて戦略を練るとか。とにかくみんなでご案内係やデータ分析を楽しんでます。
“「ライバーとして生きた証を残す」”
―最強のデータサイエンスチームですね! 頼もしいかぎりです。日々の配信での楽しそうな雰囲気が伝わってきます。
それでも毎日の配信についてはただ楽しいってだけじゃなく、一定のクオリティを保つこと。来ていただいたリスナーさんたちに毎日、何か明日を楽しく迎えられるようなお土産=プリンを持って帰ってもらえるよう心がけてます。
最近のいちおしは「チェキ企画」かな。アイドルさんたちがよくやってるチェキと同じように、限定背景とのあの思い出の衣装で撮影したチェキをつくって。さっき言った半年で消えちゃう限定背景をこういうかたちでなら残せる! っていうのもあって考えた企画です。
ほしともさんたちにも喜んでもらえて、届いたよってTwitterで知らせてくれたり、フレームに入れて飾ってくれたり。あとチェキ以外にも、アクリルスタンドとかいろんなグッズを持って出かけた先で一緒に写真を撮って、個々のアカウント上にアップしてくれたりして。そういうのってぜんぶ残るじゃないですか。
バーチャルって存在自体が不安定だし、ライバーを引退したらアカウントも消えて、これまでのTwitterでのやりとりなんかも一瞬でなくなっちゃう。しっかり何かを成し遂げて引退できたとしても、ライバーとして生きてきた証が何も残らないのはさびしいなって思うんですよね。
でもリスナーさんたちのアカウント上に思い出として存在してれば、ライバーとして生きた証がちゃんと残るなって。そういう意味でもチェキ企画はおすすめなんです! IRIAM内ではやらないかなってちょっと期待もしてます(笑)。
人の話をちゃんと聞く
そこに新たな発見がある
―データ分析だけじゃなく、そこからいろんな形にしていく発想力や行動力がすごいですよね。さすがはかみ応えのあるマシュマロ、次々といろんな味が出てきてずっとかんでいられます。
パイオニア精神っていうか、何かを切り開いていくことにやりがいを感じる性質なのかもしれないですね。のあ、いまの事務所の一期生なんですけど、先人がいないなか自分で道を探して、なければつくっていく。とにかくチャレンジして一つひとつクリアしていくことにとても達成感をおぼえるんです。
もともとはサポーター気質というか、委員長を支える副委員長みたいな存在でいることがとても居心地よかったんですけど、ライバーってそれだけじゃダメだなって。「癒し枠」って言ってもらえて、マシュマロみたいにみんなをやさしく包めたらって思う反面、のあを応援してくれるみんながブレずに自分を信じてついてこられるような環境をつくんなきゃって気づいたんです。
だから、大事に思っていることはちゃんと伝える。イベントで走るのか、静観するのか。自分が迷っていたらリスナーさんたちは何も動けないので。それと相手の考えもしっかり聞いて、尊重すること。意見が違うからって排除するんじゃなくて、いろんな話を聞きながらどうして考え方が違うかを深堀りしていくと、ああそういうところがいいのかって新しい発見ができるんです。
これもまたのあだけじゃなく、いつの間にか枠全体がそんな雰囲気になって、みんなでお互いに尊重し合う文化が生まれてました。
たとえば、「きのこVSたけのこ論争」ってあるじゃないですか。のあはきのこ派なんですけどね。だからといってたけのこ派を否定したり、みんなにきのこ派になることを押し付けたり、多数決だけで結論を出したりはしない。それぞれの推しポイントとか、いい面についてみんなで意見を出し合いながらいっぱい話すんです。
そしたら、「その感覚、わかる!」とか「そんな味わい方もあったのか」なんて発見があったり、「今度そこをチェックしながら食べてみよう!」ってわくわくしたり、得られることがたくさんあって、すごくいいコミュニケーションの場になるんです。
気づいたら自然とそういうことができる、すてきなファンコミュニティができあがってました。枠としてすごく成長できてるなって改めて実感して(涙声)。すみません、感極まっちゃった。でもほんと、ほしともさんたちには感謝しかないです。
IRIAMは成長し続けるテーマパーク
楽しみ方はひとつじゃない
―のあさんのilluminaryがしっかり伝わってきました。リスナーさんと枠をつくりあげ、それぞれのスタイルで自由に楽しんでもらえるのもIRIAMがめざす理想形のひとつ。とてもうれしいです。ありがとうございます!
それでは最後にこれからIRIAMを始めようと思われている方や伸び悩んでいるライバーさんへのメッセージをお願いします。
IRIAMってテーマパークのようだと思ってるんです。来場者を楽しませるアトラクションがライバーさん。メインを張るのは絶叫系のジェットコースターみたいな、派手なアトラクションなんですけど、みんながみんなそれを目的に訪れるわけではないし、ずっと乗り続けると疲れちゃいますよね。
もちろんジェットコースターをめざすのもいいと思います。けど、それが絶対ではないし、ならなきゃと思わなくてもいいんだってこと。メリーゴーラウンドや観覧車のような乗り物もあるし、イルミネーションやレストランだって大事なアイテムで、それぞれを楽しみに来場する人たちがいるってことを伝えたいです。
IRIAMに関してだけじゃなく、いわゆる「しあわせとされる形」ってあるじゃないですか。いい大学に入って、いい会社に入って、いい家に住んで.....みたいな。でもそれだけじゃない、いろんなしあわせの形があるんだよって。IRIAMやライバーにも決まったフォーマットなんてなくて、ジェットコースターだけじゃない生き方があるんだってことを知ってもらいたいなって。生意気だけど、その新たな選択肢の一つとして、のあの生き方を示していければいいなと思ってます。
―のあさんご自身の目標は?
のあの目標は名前のとおり、みんなの方舟(はこぶね)になることなんです。これはトップバナーチャレンジ後のみなさんへのお手紙にも書いたことなんですけど。
生きてくってだけで大変じゃないですか。心が折れそうな出来事も多いですよね。だけどみんな平気な顔して毎日がんばっている。それってすごいことなんです。
それでもどうにもならない、溺れちゃいそうになったときに安心して乗り込めるおっきな船になりたいんです。
だから、いまは「癒し枠」といわれるようなほんわかした舟ではあるけれど、それでもSランクをめざしたい。このスタイルでもSランクに行けるってことを証明したいんです!
そのためにもほしともさんたちとIRIAMを徹底的に考察して、戦略を練って、毎日を楽しみながら成長していきたいと思います。
―そんな熱い想いをしっかり受け止められるよう、IRIAMとしても常に成長し続けたいと思います。きょうはステキなお話をありがとうございました!