誰かの元気を支えるのだ!

―最初に、ライバーになろうと思われたきっかけを伺えますか?
新卒で勤めた先がいわゆるブラックで、毎日夜遅くまで働いて、家に帰ってもただお風呂に入って寝るだけの生活が続いてました。
唯一の癒しが、寝る前に見るYouTubeで、人気のVtuberグループがおバカな企画でわいわい盛り上がる動画を見てると心が安らぐというか、その時間だけは現実逃避してほっと一息つけたんです。
でも、ある日とうとう心身にガタがきちゃって、病院に行ったら適応障害だと診断されました。お医者さんの「仕事だけにとらわれないで。無理をしなくていいんだよ」ということばに背中を押されるかたちで退職を決めて、実際に辞めたら気持ちも一気に軽くなったし、想定外の退職金までもらえてラッキー! みたいな(笑)。
せっかく自由になれたんだし、何か新しいことにチャレンジしてみようと思ったとき、真っ先に浮かんだのがVtuberでした。楽しそうっていうのはもちろんだけど、自分がそうだったように、配信を通して誰かを幸せにできる、誰かの元気を支える存在になりたい。ちいかみは人見知りだけど、オンライン神社なら開けるかもって。
あと、ちいかみは高校のとき放送部だったんですけど、「めっちゃかわいい声してるね」って言ってもらえて嬉しかった記憶があって。けど、声の仕事って現実的にはなかなか狭き門じゃないですか。
だから、Vtuber。ただいきなりYouTubeで配信となると機材をそろえるのも大変だし、そもそもしくみもわからない。事務所に所属すれば機材補助があるかといろいろ調べてたら、IRIAMっていうプラットフォームならスマホひとつで配信ができるらしいぞ。アプリならちいかみも使い慣れてるし、時間ダイヤがもらえるからVtuberより安定してそう。これならいけるんじゃないか、と思ったのが最初でした。
初配信でつながったもの
―それで、まずは事務所のオーディションを受けられたのですね?
就活感覚で10社ぐらい受けたから、ものすごい面談スケジュールになっちゃって、もうてんてこまいでした(笑)。そのなかでも、いまの事務所のライバーさん、特にトップライバーさんたちの枠を見に行ったら、めっちゃキラキラしてて、ほんとかっこよくて。こういう人たちを目標にして、そこにたどり着けるようがんばってればきっと成長も早いし、長く続けられるんじゃないかって思えたのが決め手になりました。
あとは、万全のサポート体制かな。実際にデビューまでの2カ月間は、「おはようVライバーとは」「立ち絵公開チャレンジとは」みたいなことから本当に手取り足取り、活動に必要な情報やライバーとしての心得とかを丁寧に教えてもらいました。
こう見えてちいかみ、根がまじめなもので、結構早い段階から初配信までの段取りを組んでみたり、理系大学卒のせいか、細かく分析するのも好きなので、同じようにデビューする方やいま輝いている方々が準備中どんなことをしているか調べたり。いろいろ考えながらめちゃめちゃアグレッシブに動いてましたね。
ただ、枠回りだけは苦手で。人見知りすぎて、配信に入るまでが一苦労なんです。いま入って大丈夫かな、重苦しい話とかしてないかなって、15分くらい葛藤してからやっと入室するみたいな。それでも諸先輩方や事務所の運営スタッフさんに助けてもらって、新しいチャレンジがどんどん形になってくるワクワク感で、内気だった性格も次第に変わってきました。
それでも初配信前日は緊張で眠れなかったし、本番少し前にプレ配信をしたらまさかの機材トラブルで。てんやわんやしながら「機材がつながりません! 有識者の方々助けてください!」って叫んでました(笑)。
おかげさまでその後なんとかつながって、目標に掲げた「入室500人・バッチ50個」をクリアするまで、「初配信です」と「ありがとう」と初見挨拶をひたすら繰り返すばかりだったけれど、リスナーさんに励まされながら17時間後にやっと達成できて。最後はもうギャン泣きでした。
ほんとドタバタだったんですけど、そのときのリスナーさんがまいにちずっと来続けて、2年経ったいまでもちいかみを推してくれていることを思うと、あのギャン泣き騒動も決して失敗ではなかったなって。いまでは大切な思い出です。
悔しくてギャン泣きした夜
―機材トラブルはさておき、それからは当初目標にされていたトップライバーへの道を順調に進んでこられたように見えます。
初日の目標を達成できたことが自信につながって、堂々としゃべれるようになってきたし、状況を見て話題を考えられる余裕も出てきて、確かにトップバナーチャレンジまでは順調でした。端から見ればその後も順風満帆のように見えるのかもしれません。
けど、トップバナーチャレンジが終わると、やっぱり人がごっそり減るんです。ああ、これが例の洗礼かとわかっていても自分を責めちゃうんですよね。それでもちいかみが折れずにいられたのは、ブラック会社に勤めてた経験があったから。どん底状態に強いというか、人が減っても増やせばいいかみたいな気持ちで、いつか良くなると信じて前を向けました。
そんなポジティブなちいかみが、自分の心構えが甘かったせいでやらかしちゃった一件があって。いまでも戒めとして心に刻んでいる体験です。
最初に話した「憧れの先輩方」のようになるには、事務所独自のトップライバー認定をクリアしなきゃで、それにはSランク帯を3カ月キープする必要があるんですね。ちいかみも早くその域に達したくて、デビューから数カ月で「よし、S帯に行くぞ!」って、がむしゃらに走り続けちゃって。持ち前の負けず嫌いも発動して、何が何でも達成してやるって、気づけば配信を楽しむことすら忘れてランクキープに必死でした。
そういうときって、配信をしても人が来ないんですよ。不思議なことに本当に来ない。何かが伝わるんでしょうね。たとえ来てくれる人がいても、思うように応援が集まらないんです。
焦るあまり、どれだけ体調が悪い日でも長時間配信するんだけど、しゃべっても空回りするばかりで。自分も楽しくないうえ、最終的にランクキープにも失敗して「もうこの目標はあきらめます」って口にした途端、悔し涙があふれて止まりませんでした。

リスナー認知度200%

―そのような状態から、どのようにして枠を立て直されたのですか?
その後はしばらくノルマとして30分だけ枠を開いて、残りの時間で今後のことをあれこれ考えてました。むしろいろいろ考えすぎてどんどんわからなくなって、完全に自分を見失ってしまったんです。何をがんばればいいのか、どうするのが正解なのか、自分は何なんだとか、ほんとわかんなくて。リスナーさんの前ではネガな話はしない、暗い部分は絶対出さないって固く決意してたのに、このときばかりは禁を破って、Discord上のファンサーバーで「どうすればいい?」って弱音を吐かせてもらいました。
そしたら、みんなまっすぐな言葉を返してくれて。いろんな助言や、自分では気づけないような、ちいかみのいいところや推しポイントなんかも教えてくれました。リスナーさんって、ちいかみのことをこんなによく見てくれてるんだって感動したし、たくさんの発見をもらえて、見失ってた大切なものを少しずつ取り戻せたんです。
心機一転して、焦らずに、いま自分ができることをやっていこう。もう一回神社を強くしていこうと誓って、今度はみんなに相談しながら進めていきました。
人を増やすために、コミュ障であるがゆえに苦手としていたウェルカムパスも使ったし、神社内のルールを細かく決めて、初見の方でも安心して楽しめる枠づくりに努めました。
あと、みんながちいかみのことをよく見てくれている以上に、ちいかみもリスナーさん一人ひとりに注目して、細かいところまでしっかり覚える。出身地や家族、職業や年齢、誕生日から生活リズム、趣味はもちろん、どの企画が好きで、どんなギフトを投げるのが好きでとか、常連の方に関してはとにかく全部記憶してます。大好きだから知りたい、というのが大前提だけれど、日々の雑談でもこの脳内プロフィールはめちゃめちゃ役立つんですよ。
たどり着いた答え
―なるほど。リスナーさんのことを知っていれば自然と会話も弾むし、初見の方のプロフィールに合わせて話題を広げたり常連さんとつなげたりできますよね。
そうなんです! 雑談が楽しいと参拝者も増えるし、自然と応援してもらえるようになってきて。神主たち......ってリスナーさんのことですが、神主たちもちいかみのがんばりをちゃんと見てくれてるから、ちょっとしたことでも褒めてくれるんですね。それが嬉しくて、またがんばっちゃう! みたいな(笑)。
気づいたときにはA3ランクにいて、もう少しでS帯ってところまで来てました。
たまたま「IRIAM Birthday」のイベント期間で、でも決してガチガチに走ってたわけじゃなく、「いつかこのイベントで3位以内入りたいんだよね」なんて言いながら形式的に参加してた感じだったんですけどね。結果、本当に3位に入賞させてもらって。「どうせならランクアップしちゃおうよ」って、神主たちから言ってもらえて、その勢いのままS帯にも上がれて、それからずっとランクキープさせてもらってます。
過去の戒めから「推し活は楽しいものじゃないといけない」って口酸っぱく言うようになったし、それがちいかみ神社として2年間全力祈祷した末にたどり着いた答えなんですけどね。それでもみんながたくさん応援してくれて、特にバースデーイベントではびっくりするような趣向を凝らして祝ってくれて、めちゃめちゃ嬉しかったです。嬉しくて、またギャン泣き(笑)。感動したし、こんなことをしてもらえるまでになったんだって、続けていてよかったって実感しました。
IRIAM切り抜きアンバサダー
なのだ!
―ちいかみさんにはIRIAM切り抜きアンバサダーとして、より多くの方にIRIAMの魅力を届ける取り組みに協力していただいています。
そもそも切り抜き動画をアップし始めたのは、事務所主催のイベントに参加したのがきっかけでした。ギフトをもらったときのリアクションを競う月間イベントで、Xに切り抜き動画を上げて「いいね!」数の多い投稿が表彰されるんですけど、その賞品欲しさに本気出しました(笑)。
単純に考えて、アップ数を増やせば当選確率が上がるわけで、それなら毎日やればいいじゃないか、みたいな感じで始めて。最初は本当にノー編集で、ただギフトのリアクションを撮ってるだけの動画をポチポチ上げてたんです。
慣れてくると、ちょっとおもしろかったやりとりを乗っけてみたり、絶妙な「間」になるテンポを調整してみたり。あと、まいにち同じ時間にアップするのも大事。そうして工夫を重ねてたらどんどん「いいね!」数が増えてって、見事入賞というか1位から3位まで独占しちゃいました(笑)。最終日にはたくさんの人から「切り抜きを見るの、毎日楽しみにしてた」「これからも続けてほしい」とも言ってもらえて、「よし、やるか!」って感じでいまに至ります。
承認欲求強めのちいかみとしては、やるならたくさんの「いいね!」がほしい。ならばクオリティを上げねばとあれこれ研究してたら、自然と動画編集の腕も上がってきちゃって、結果、IRIAM切り抜きアンバサダーにも就任できたという。ほんとありがたいです。
さらにありがたいことに、切り抜きがきっかけで枠に来てくれる人が増えました! 実質ほとんどの初見さん、たぶん9割近くが切り抜ききっかけで来てくれたんじゃないかな。ちいかみ、そもそも枠回りが苦手って言ったじゃないですか。正直Xでの交流もド下手なので、切り抜きで日ごろのやりとりや、楽しくしゃべってる日ごろの姿を見てもらえるのはありがたいかぎりなんです。もはや自分の広告だと思って、感謝とともに気合を入れてアップし続けてます!
1ミリでも成長し続ける
―運営サイドとしても、とても嬉しいお話が聞けました。ありがとうございます!
続けて今後の目標を伺えますか?
近い目標としては、「IRIAM Birthday」での1位入賞です。去年はとんでもなく強い人たちが集まった激戦状態だったので、神主たちがめちゃめちゃ応援してくれたのに勝てなかったんですよ。それが悔しくて、絶対リベンジするって誓ってます。
長い目標としては、続けることかな。ちいかみ神社を維持し続けて、参拝者さまがいつ来てもほっこりできる場所としてあり続けること。日々の小さな幸せのひとつになることですね。
そのためにも、自分がネガティブにならないこと。ライバー活動を続けていると嬉しい出会いがたくさんあるけれど、目の前にいたリスナーさんが急にいなくなっちゃうことも少なくなくて。わかってるけど別れは寂しい。なんだかんだそれがいちばん悲しかったりします。
でも、ある日ひょっこり「ひさしぶりー!」って帰ってきてくれる人もいて。一度離れた人が戻ってきたときに、「やっぱちいかみの枠がいちばんだわ」とか「前にいたときよりおもしろくなってんじゃん」って思ってもらえるような神社になるよう、たとえ1ミリずつでも前進していきたい。ほんと1ピクセルでもいいから何らか成長できる配信を続けていきたいと思ってます。
それでいつしか「IRIAMといったら小神こくりでしょ!」って言われるくらいまで大きく成長したい。ちいかみの最終目標です!
注目すべきは目の前のリスナーさんなのだ!
注目すべきは目の前の
リスナーさんなのだ!
―すでに切り抜きアンバサダーとして、IRIAMの楽しさや魅力をたくさんの方々に伝えてくださっていて、運営一同感謝しております!
それでは最後に、ライバーをめざされている方々に向けてのご神託をいただけますか?
ぜんぜんそんなたいそうなものではないんですけど、IRIAMで2年間生き延びてきた経験から、大事にしていることが3つあって。何があっても続けること。みんなと楽しむこと。あと、分析すること。
もともと幸運の神様でもあるちいかみの運がいいのは大前提としても、それでも時には運だけではどうにもならん大きな壁にぶち当たったり、挫折をしたりするんですよね。そういう状況でも続けるのにはとてつもない本気が必要だし、楽しもうとしても気持ちがつくれない。
でも、たとえ壁にぶち当たっても、その壁によってどんな問題が起きるのか、何があれば突破できるのか。スコップでいけるのか、つるはしが必要なのか、何があれば問題解決できるのかをその都度分析していけばよくって。それにリスナーさんも巻き込んで一緒に分析していけば、強固に思えた鉄壁も、実はちょっとした段差くらいに見えてくるんですよ。
それと、分析。コミュニティランクのボーダーとかも大事だけれど、真っ先に分析しなきゃなのは目の前のリスナーさんだってこと。自身の戒めでもありますが、高みに憧れたり、遠くの目標だけにとらわれてたりすると、もっと大事なものを見失ってしまうから。みんなと一緒に楽しめることやできることを積み重ねて、たとえ1ミリでも、1ピクセルでもずっと成長していけるような配信を続けること。
ちいかみもまだまだ成長途中です。皆さんに負けないように、参拝者さまにたくさんの小さな幸せとご加護をお届けするために、これからも全力祈祷で走り続けるのだ!


