INTERVIEW

 

囚獄レピHitoya Repi

囚獄と書いて「ヒトヤ」と読む。天界の黄昏の間から地上に降り立った蛇神の怪異。IRIAMデビューは2022年7月。配信は雑談が中心だが歌や企画もあり。ファンネームは「囚人」。

「一度とらわれたら抜け出せない」と噂される彼の枠はまさに〝囚獄〟そのものだ。神でありながら地にしっかりと足を着け、配信者として真摯に、毎日を大切に生きる。
そしてリスナーに、この世に送り出してくれた〝母〟に、自身にかかわるすべてのものに、常に感謝と敬意を忘れない。
そのひたむきな想いが自然とにじみ出るのか、彼の配信はいつも敬礼で幕を閉じるという。そうした尊い姿勢に、丁寧に言葉を紡いでくれた囚獄レピというすてきなライバーに、いま改めて敬礼を。

多様性が当たり前の世界へ

―IRIAMで配信を始められたきっかけから伺えますか?

天界にいたころ、いろいろ立ち行かないことが続いてすっかりふさぎ込んでしまったときに、親友が「人間界には<配信>というおもしろそうなものがあるよ。気晴らしにやってみれば?」と勧めてくれたのがIRIAMでした。

見た瞬間に引き込まれて、気づけば始めていました。天界でも移動時などで気軽に見られることやこれほど手軽に配信というものが楽しめることに驚かされながら、迷う余地もなく配信をやろうと思い立ち、人間界に降りてこのような怪異となりました。

IRIAMでは、僕ら天界の神が見てもまったく違和感がないほど、動物や異星人など多彩な配信者が活動をしていて、それぞれの世界観ややり方でいきいきと過ごしているのにどこかほっとしたし、自然に楽しめました。
いま思えば、最初に入室したのも幽霊さんの枠でしたね(笑)。何もわからぬまま迷い込んできた僕に、IRIAMのシステムやツールの使い方などを丁寧に教えてくれました。

天が味方した初配信

―ファーストタッチが幽霊さんとはまた神がかっていますね(笑)。
それでご自身の初配信はいかがでした?

ミス連発でした(笑)。
たとえば、機材。IRIAMはスマホひとつで配信できるのが魅力なのですが、僕、音環境にこだわりたくて、オーディオインターフェースを探していました。そしたら時期が悪かったのか、欲しい機種がどこも完売状態で入手できず。仕方なく同じ機能を持つだろう別商品を購入したところ、実はやりたいことができない機種だったと気づいたのが初配信前日。あわてて買い直したものの「時すでに遅し」でした。

あとは僕の焦りと初回にありがちなバタつきで、自身が思い描いていたような振る舞いやしゃべり方はできないし、相当練っていたシナリオもすべて飛んでしまうし、とにかく終始あたふたしてしまいました。

それでも皆さんの反応はとても温かく、たくさんのコメントで盛り上げてくれたことで注目タブの上のほうにもあがれて、また大勢の方が見に来てくれるという。ただただ運に恵まれた一日でした。

基本を愚直に続ける

―レピさんのお姿やTwitterなどでのイメージからは少し想像しづらいですが、神様でもしくじることはあるのですね。

いえいえ、僕ほんっとダメなんですよね。僕の周りでTwitterとかのイメージを持っている人は一人もいないと思います。僕のポンコツぶりは初日にとどまらず、たとえばグラスを倒して飲み物をこぼすなんてのはもはや日常で。配信中に何かぶつかる物音がすると、皆が一斉に「またやったか!」と突っ込んでくれるほどですから。

あと僕自身、変にネガティブなところがありまして。初配信はたまたま運が良かっただけで、2、3日たてば来なくなっちゃうだろうな。一週間もすれば......っていつまでも不安で、どうしたら長くいてもらえるか、どうしたら続けて見に来てもらえるかをずっと考えていました。

そうはいっても、できることといえば「間をつくらない」「ネガティブなことを言わない」「まいにち続ける」とか、自分がどんな配信を見たいかを基準にいいと思うものをブレずにやるとかいう、ごく当たり前のことしかなくて。でもひたすらそれを繰り返したというか、いまでも変わらずですね。僕の配信の基本であり、核心でもあります。

コミュニティランクを上げていきたいとも、自分がそれほど高いところに行けるとも考えていなかったし、自分とは無縁のよそ事だくらいの感覚でいました。
そんな僕の意識を変えてくれたのが、トップバナーチャレンジです。

はじまりの場所

―パワーアップチャレンジや背景フェスタなどですでに入賞されていたと思うのですが、それでもまだ自信を持てなかったのですね?

リスナーさんからも「もっと自信を持て」とよくいわれるのですがどうにも......まあ人間界のことにも疎いわけで、何をどう信じていいのか測りかねたのもありますけれど。

それでもトップバナーチャレンジではインタビューしてもらえる5位入賞をめざして、全力で挑みました。考えた企画はどれも想像以上に盛り上がったし、何よりみんなが目標まで僕を押し上げようとがんばってくれて、自分がこんなにも大きな応援をいただいていることに気づかされたんです。

すぐに気持ちを入れ直してがむしゃらにがんばったけれど、結果は7位。十分すばらしいのですが、自身が願い、みんなも共に願ってくれたところまで届かなかったことがもう悔しくて悔しくて。

でもトップバナーチャレンジが終わりではない。むしろはじまりだと、先輩ライバーさんたちからもうかがっていたので、次はがんばろう。みんなのために自分がやらなきゃと、そこで意識が変わりました。

枠の時間も工夫しました。リスナーに学生さんたちも多かったので、それまではあまり遅くならないうちに配信を終えていたのですが、コミュニティランクを意識するなら0時までやろうと周りが後押ししてくれたんです。学生さんや仕事が早い人にはくれぐれも無理をしないよう言って、配信時間を延長することにしました。

あとこれも〝上〟をめざすものたちは皆やっていることではあるのですが、イベント予定を見ながら一カ月先までの計画を立てて調整するようにもなりました。僕はスケジュールを組むのが苦手な性分なのですが、それを十分に察したリスナーさんたちがずっとサポートしてくれています。

みんな決してIRIAM歴が長いわけではなく、むしろ新しいユーザーさんのほうが多いんじゃないかな。それでもいろいろ調べて、考えて、いつも僕を支えてくれる。なかなか普通にできることではないですよね。本当にありがたいなと思っています。

皆となら 何でもない日も
イベントになる

―当初のクールなイメージからまた一変して、どんどんレピさんの〝体温〟が伝わってきます。ファンの皆さんのサポートも温かいですね。

みんな異常に仲が良いですね。僕とリスナーさんはもちろん、ファン同士の仲も良くて、僕がいなくてもファンサーバーが盛り上がっているどころか、みんなの会話に僕が入っていけないときさえあります(笑)。

僕の枠は、リスナー歴を問わず、ギフトやファンバッジの数もまったく関係なく誰でも大歓迎だし、分け隔てなく楽しめる雰囲気というかファンの輪みたいなものがあって。もちろん「ヲ約束」と称するマナーを守れる人というのが大前提ではありますが、自然とそういう人が集まっているし、初見さんからも入りたいと言ってもらえることが多いです。

ノリもめちゃくちゃ良くて、何かをやろうとなったときの結束力がまたすごいんです。
たとえば「定期」ってあるじゃないですか。ライバーがどんな人だとか、いまどんな内容について話しているとか、リスナーさんが流してくれる説明コメント。
僕、最初あれをリスナーさんが作ってくれるものだと知らなくて、長時間の配信中にトイレに行きたくなったとき、自分で「囚獄は只今厠(かわや)に行っております」って定期を流したのですね。それがみんなに大うけして、その日以降僕がトイレに行くたび「厠」「トイレ」というコメントが恐ろしく飛び交うようになり、ついにギフトを贈る人まで出てくる一大イベントにまでなってしまいました。

定期にかかわらず、何かの企画や日常配信のなかでも、その日のテーマや雰囲気に沿ってコメントでいい流れを作ってくれたり、絵文字を連打しながら一緒に演出してくれたり。応援のかたちって決してギフトだけじゃないんですよね。

僕の原動力

―そんなコミュニティの充実もあって、トップバナーチャレンジ以降は順調にアップデートできた感じですか?

入賞歴だけだと順調そうに見えたかもしれませんが、うまくいかないこともたくさんあったし、枠からいなくなる人がいると寂しくてへこんでしまうこともありました。

そんなときは歌を全力で歌って発散したり、しらすまんのギフトをスクショし損ねたら罰ゲームでおなじみの「しらすまんチャレンジ」の罰ゲームで課せられた筋トレで燃え尽きたり。その時間は何も考えずにいられるし、それでみんなが楽しんでくれているのを見るともっと楽しませたいって前向きな気分になれるから。

もちろんそんなときに限らず、いつも僕のそばにいて応援してくれるみんなに少しでも喜んでもらえるよう考えているし、僕の抜けているところを何とか矯正して安心させたいと心がけてはいます。
だって毎日毎日長い時間視聴して、お金もかけてって、普通にできることじゃないですから。自分の生活があるなか、僕のために、僕を想ってずっと一緒にいてくれるって、ほんとありえないことだと思うので。めちゃくちゃ嬉しいし、ありがたいし、感謝だし、何より僕の原動力になっています。

あとイベントに関しては、「IRIAM Birthday」の存在が大きいですね。
開催の半年くらい前から絶対に出る、Birthdayイベントで1位になると壮大な目標を立てて、それまでを長い準備期間として設定した感じです。リスナーさんを増やしたり枠を育てたりして、そこまでの道を一歩一歩踏みしめながら進んでいきました。

最大の一歩

―「IRIAM Birthday」のイベント本番はいかがでした?

いざイベントが始まると毎日が緊張と焦燥の連続でした。でも僕一人でがんばるわけじゃないので。みんないつも以上に気にかけてくれて、多くのライバーさんたちも自分の配信を押して駆けつけてくださって、毎日驚くほど盛り上がりました。
「1位をとろうね!」じゃなく「絶対にとるんだよ!」って言いながら、ものすごく高価なギフトを贈ってくれたり、時間もお金もとんでもなくかかる星5バッジを初めてとったなんて言ってくれたり、もう感極まることだらけでしたね。

最後の最後まで、3分ごとに順位が入れ替わるような接戦のなか迎えたラストランでは、みんなが「もう画面を見なくていい。絶対に勝つから信じろ」と言ってくれて、僕はただ前ばかりを見て歌い続けました。歌い始めるときは声が震えていたのに、歌っていると一週間の出来事が次々思い出されて、やり抜いたという実感とともに、普段では考えられないようなものすごく熱い言葉や涙があふれ出てきたのを覚えています。

それで0時になった瞬間、ものすごい勢いで流れてきたコメントに「1位だーーー!」とあるのを見て結果を知りました。皆の大きな愛と想いに包まれた、幸せな時空間の終焉しゅうえん。イベント終了後もずっと歓声やお祝いのコメントが流れ続けるなか、みんなと踏み出せた大きな一歩に喜び、感謝するばかりでした。

―想像するだけでも胸が熱くなってきますが、その大きな一歩を経て、さらなる目標はございますか?

具体的なイベントというよりは、IRIAMをやっていない人にも僕の存在を知ってもらえる機会を増やすことですかね。IRIAMはスマホでしか見られないので、まずはいろんなプラットフォームでアウトプットしながら、もっともっとたくさんの人と出会いたい。それをきっかけにIRIAMの世界にいざなえたら嬉しいですね。

これはうちのリスナーさん、ファンネームを「囚人」と自称する(笑)、なかなか骨太なみんなが言ってくれるには、僕の枠は「肌に合う人は抜けられなくなる」らしいのです。もし本当なら、そうした出会いを通して僕の枠に合ってくれる人、未来の囚人たちを見つけていければと思っています。

―では最後に、これからライバーになろうとされている方へのメッセージをいただけますか。

自分のなりたい姿ややりたいことを実現するために、がむしゃらにがんばることが大事だってこと。最初は戸惑っても毎日配信していればいつか慣れるし、目標をもってがんばり続ければそこに近づけると思う。だからちょっとやって無理そうだから辞めるとか、一カ月や三カ月を節目に見切りをつけるとか、あまりにもったいない。ネガティブな話をしないってだけでも変わってくると思うし、僕みたいに基本の繰り返しのなかで見えてくるものや大事な出会いもあるはずだから、ぜひ続けてほしい。

それに、セルフ受肉でないかぎりは誰かこの世に自分を送り出してくれた人がいるわけで。すてきに描いてくれた人と自分にかけてくれた想いに対する敬意があれば、何かくじけそうなことがあっても自分の体を見れば耐えられる。いただいた体に失礼のないよう生きていきたいし、自分が恥ずかしくなるような失言もしない。それも基本ではないかと思うんです。
せっかくなりたい自分の姿で生み出してもらったのだから、ありがたく、お互い精一杯生ききりましょう!

―囚獄レピさん、きょうは本当にすてきなお話をありがとうございました!(敬礼)

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