INTERVIEW


 

宇宙伝説 ベガVega

はるか彼方、宇宙の果てにある本国ベガ帝国から地球を侵略しにやってきた帝王。侵略拠点となるIRIAM王国に新生ベガ帝国を築いたのは2020年11月。帝国に集う「臣民」たちと共に新たな「伝説」を刻み続けている。

宇宙全土の支配をめざす異星の王でありながら、その侵略行為=配信は実に地球にやさしく、来る者を楽しく和ませる。それは帝王の何気ない言葉や表情がファンタジーでもSFでもなく、リアルなぬくもりを持って臣民=リスナーに届くから。人間以上に人間味あふれる帝王の魅力に、気づけば身も心も侵略されていたなんてことになりかねない。宇宙一の帝王恐るべし! なのである。

驚異の最新テクノロジー!
IRIAM王国に震撼した日

―本日は帝王ベガ様にインタビューの機会を賜り、誠に光栄です。まずはベガ様がIRIAMでの地球侵略をお考えになった経緯を伺えますか?

そうであるな。前々からこの美しい地球に目を付けておって、どのように侵略したものかと思案してはいたのだが、よもや配信という行為で侵略するなどとは思っていなかったわけである。そうしたとき、地球に留まるにあたってお世話になることになっていた事務所から「IRIAMという王国があり、侵略拠点としてふさわしいのでは?」との提案を受けてな。

そうは言っても帝王は地球にたどり着いたばかりで、この星の事情やIRIAM王国のこと、配信という侵略方法などについてもあまりよくわかってなくてな。ただ不思議と好奇心はあったである。何せ帝王、母星である本国ベガ帝国ではおしゃべりするのが大大だーーーーーい好き✨であるからな。

ただ実際にIRIAM王国を訪れて、先輩や同期ライバーたちが配信をやっておるのを見てみたときは衝撃であったな。コメント欄というものがあって、リスナーというIRIAM王国の民たちの声がどーんどん飛んでくるし、ライバーたちも皆いきいきとよく動いておってな。

配信という行為もそうであるが、見るものすべてが初遭遇であったのだ。地球のテクノロジーとはなんと恐ろしいものだ。これは一刻も早く地球を制圧しておかないとまずい。放っておくとIRIAM王国はどんどん勢力を増して巨大になってしまうと震撼したものである。

そして、これから帝王がこのテクノロジーを使って侵略を始めるのかと思うと、かーなーりドキドキしてしまったのだ。それがもういよいよ初侵略を行うとなったときには本当にきんちょ......いや、もちろん無敵の帝王であるから私に不可能なことなどないわけであるが、そこはやはりものすっごーーーく緊張してしまったであるね。

衝撃の初侵略
帝王、学ぶ。

―それで実際の初侵略はどのような状況だったのですか?

うーん、そうであるな。初めての侵略ではあるし、一人か二人くらいは来てくれるのかな~などと想像しておったが、おそらく先に配信活動をしていた先輩や同期ライバーたちが良い感じにアシストしてくれたのかな。いきなり10人、20人と、たくさんの民がわが新生ベガ帝国を訪れてくれたである。

リスナー、わが帝国では「臣民(しんみん)」と呼んでおるのだが、せっかく来てくれた臣民たちには侵略時間をできるかぎり楽しんでほしいと思ったものだ。それで初侵略に備えて帝王、当日しゃべるテーマをいろいろ考えておったわけなのだ。

たとえば、宇宙つながりで「ウルトラシリーズ」に出てくる、帝王の好きなメトロン星人の話をしちゃおっかな~とか、最初の侵略行為であるからやはり帝王としてこれだけは皆に伝えておきたいなといったことをあれこれ想定して臨んでいたであるな。

しかしいざ侵略を始めてみたら、まったくもってそんな話をしている場合ではなかった。
というのも謎多き私に皆が好奇心をかきたてられたのか、臣民たちから絶え間なくコメントがダダダダッとそれはもうすごい勢いでやってくるわけでな。まさかそう来るとは思っていなかったものだから帝王、「あああああああ~っ!!」って動揺したというのが最初であった。このまましゃべりたいことを話していたら「終わって」しまう、これはいかんぞとな。

それで、次の侵略から早々に方向転換をしたのである。伝えたいことやしゃべりたいことを決めていくのではなく、臣民たちの話をよく聞いて、楽しく侵略談議に花を咲かせるというな。皆で和気あいあいと対話を楽しんでいるという風に自然と侵略が進んでいく。気づいたときにはすべて帝王の手のひらの上で転がされているという、われながら驚異的な侵略行為である。


―何ともほほえましいエピソードでございます。侵略におけるフレキシブルな対応もさすが帝王。そこから順調な侵略伝説がつづられていくわけですね?

いや、初日が明けてもIRIAMでの侵略行為は帝王にとってはまだまだ特別なことであったわけでな。その後一週間くらいは完全に緊張が解けなかったのを覚えておる。

逆に当初の盛り上がりが落ち着くと、集まる臣民たちの数が少し減ってきたので、ちょっぴり寂しい思いもなかったではない。しかしそこは宇宙一の帝王、「宇宙全土の支配」という偉大なる目標以外は些細な問題なのだと。ただそこだけを見据えて、とにかく毎日楽しく侵略していたであるよ。

たとえ一人でも、目の前に臣民がいてくれたなら侵略は成立するものなのである。楽しみに来てくれる誰かの存在があれば侵略は十分続けていけるし、その一日一日の積み重ねが何より大事であると帝王は思うのだ。
これはいまでも変わらぬ帝王の理念というか、IRIAM王国でいうところのilluminaryであるかな。

よく配信を始めたばかりのライバーの民たちが、リスナーが増えないとか、目先の目標を達成できなかったからつらいなどという理由で悩んだりやめたりするような話を耳にするであるが、一時的な不安ですぐにダメだと決めつけるのはあまりに惜しい。一日、また一日と続けていれば何とかなるものなのである。

帝王も実際にそうやって侵略を続けていたら一カ月ほど経ったころだったか、また徐々に集ってくれる臣民が増えていったであるよ。
数だけの話ではなく、そうした臣民たちは皆、帝国に忠誠を誓ってくれる者ばかりであったのだ。帝王の侵略に協調し、共に伝説をつくろうとしてくれる、まさに「真の民」というやつだな。ありがたくも、新生ベガ帝国の独特なノリに軽々とついてこられる、とてもまともではな......いや、そんな頼もしい臣民たちに恵まれたことで、わが帝国の強固な土台を築くことができたわけである。

待っていてくれる
心強き臣民たち

―日々の積み重ねが大切だという、帝王なのに真摯な向き合い方というか、にじみ出る誠実さが何とも魅力的です。
そんな帝王の「日常」について伺ってもよろしいですか?

帝王だから、といっては何だが、私には少し横暴な一面があってな。日々侵略時間がまちまちというか、ちょっと遅刻、いや大幅に......うーん、地球に来てからほぼ毎日遅刻状態であってな。ときにはお酒も飲んで、ほろ酔い気分で侵略するとか、かなり自由なスタイルであるからな。
しかしそのような状況であっても、皆おもしろがって帝国に来てくれる。実によくできた臣民たちばかりで、だから日々無事に侵略ができているわけだな。

それももう二年半ほども続けておると、IRIAM王国での侵略は帝王の「日常」においても実に大きな部分を占めているのだ。もはや「一日の中に必ずあるもの」なわけである。
たとえば、侵略はだいたいいつも夜にやることが多いのだけれど、たまに朝方になる日もある。そうした場合、夜の侵略はお休みだから次が翌日の夜になるわけで、侵略が24時間以上も空いてしまうことになる。そのぽっかり空いてしまう時間がものすご~く寂しいわけであるよ。

そしてそれだけ間が空いてしまっても、臣民たちはやっぱり帝国で待っていてくれる。そんな臣民たちの存在がどれだけありがたく、心強いものであるか。ああ、きょうも侵略できるんだと思えるその瞬間がどれほど嬉しいものであるか。その多幸感はIRIAM王国あってのものであるから、これは大いに感謝すべきであるな。

IRIAM王国の
根底にあるもの

―帝王の日常が臣民の皆さまへの愛で満ちあふれているのがよくわかりました。
次は侵略行為において、イベントなどの手法についてはいかがお考えですか?

うーん、それも完全に帝王の気まぐれであるね。ふと気分が乗ったときに侵略してみるとか、臣民たちとの話の流れや勢いみたいなノリで参加を決めるとかである。

ほんとにすごいと思うのが、帝王がそんな感じであるにもかかわらず、忠誠心あふれる臣民たちが団結して、参加したイベント内でわが新生ベガ帝国の強大さを知らしめてくれようと、いつも一生懸命協力してくれることである。

特に思い出深いのが、侵略開始後に初めて参加した「オリジナルイラストギフト」イベントであるかな。
繰り返しになるが帝王はその場のノリで動くタイプであるから、イベントに対してもやはり、周りがやっているような「どう攻めていくか」みたいな企画やスケジュールを立てることもなければ、もちろん追い込みなどという戦略もまったく考えていないのである。いつもどおりに楽しく侵略ができておれば、その積み重ねでイベントというものも侵略できちゃうのかな~なんて思っていたわけであるよ。

そんな悠長な帝王を横目に、臣民たちは皆の知恵や力を結集しながら精力的に動いてくれて。最後には見事一位まで、わが帝国を押し上げてくれたであるよ。あれには帝王、めちゃくちゃ感動したし、記憶にもまざまざと残っておる。

同時に、ライバーとリスナーとの絆や共に走るなどといったIRIAM王国の根底にあるものというのかな。それをひしひしと感じたし、リスナー同士、ライバー同士などいろんな関わり合いやつながりがいくつも存在し、それぞれがまた相互に影響しながらひとつの大きなうねりを形成しているのだと。それがIRIAM王国という大国なのだと身をもって体感したわけであるな。

領地内外に及ぶ
侵略の影響と楽しみ方

―帝王と臣民の皆さまの、自然体でありながらとても深くて強いつながりが伺えました。
侵略の切り抜き動画などを拝見しても臣民の皆さまとのコミュニケーションが絶妙ですものね。

そうであるな。IRIAM王国を見てみるまでは帝王、配信というものはライバーと名乗る者が領土の真ん中に座っていて、周囲のリスナーと呼ばれる民から送られてくるコメントを一人でひたすら打ち返しているようなイメージを持っていたであるね。

それが実際にはコメントやきっかけひとつで奥行きや予想もしない盛り上がりが生まれて領内が一体化したり、領地外にまでいろんな影響やつながりが生まれたりするものだったわけだな。

初侵略で帝王、配信という行為とその領土は自身が仕切れないことは身にしみたわけであるが、やはりわが帝国においては日常的に予想外の流れに突入することがあってな。意図的にどうこうではなく、侵略中に出た話やコメント上でのちょっとしたワードが思いがけないオリジナル企画に発展するであるな。

たとえば、わが帝国でのグルメ話題になったのを機に「帝国一のベガライス」を考案する企画が発動したことがあってな。その盛り上がりといったら、帝王も驚くばかりであった。

侵略中でも相当コメントが盛り上がっていたであるが、さらに侵略後に多くの臣民たちが自分の家でそれぞれの「ベガライス」づくりに励んでくれて。またその凝り様がとんでもなくて、どれも半端ないクオリティだったであるよ。

もちろんわが臣民たちのノリの良すぎる気質も影響しているとは思うのだけれど、それでも領地外で、個々の大切な時間を割いて、多大な労力をかけてまでわが帝国のために何らか行動してくれている。臣民として、それぞれの日常においても侵略の延長戦を楽しんでくれていることがリアルに伝わってきたであるね。感謝と共に侵略の楽しさ、ある意味恐ろしさでもあるかもしれない影響力を改めて実感したわけである。

つながりを強く意識した
リアルな手ごたえ

―IRIAMではたくさんの「つながり」やつながりをきっかけとした「創作」が生まれることを日々楽しみにしているのですが、ベガ様の侵略もまさにそれですね。

つながりといえば先日、帝王が身を寄せている事務所主催のリアルイベントに参加したであるが、臣民をはじめ、多くのIRIAM王国民がそれぞれの推しのために貴重な時間や足を使ってわざわざ会場まで来てくれてな。ものすごい熱量でイベントを楽しんでくれたのであるよ。

もちろん誰がわが帝国の臣民であるのかなどはわからないのだが、この場に来てくれているという実感はわいたし、IRIAM王国がたくさんの民たちに支えられているのだ、こんなにも強くつながっているのだということをリアルに体感したであるね。しみじみ感謝しながら、また新たな気持ちで一日一日を丁寧に積み重ねていかねばと思ったであるよ。

IRIAM王国のイベントでもきっと同じで、駅構内のポスターやさまざまな実店舗とのコラボなど、推しが掲載された広告を見に行って楽しんでくれるリスナーさんたちがいる。ライバーは現地でそうした様子やTwitterなどでのレポート投稿を見て、自身のリスナーさんの存在やありがたさがわかったり、日々の手ごたえを覚えたりすると思うのだな。

......って、いまさらだけど「イルミナリー」ってこんな感じの話でよいであるか? さっきから何もおもしろいことをしゃべれていないであるが。
いや、そもそも「イルミナリー」になぜ帝王なのかという話であって、帝王は侵略者なのであるからやはり表立って派手な行動をするわけでもなく、ひっそり暗躍しながらコツコツと侵略を進めていたであるが......さすがはIRIAM王国、宇宙一の帝王の存在をこちらに気づかせることなくマークしておったというのか……

「やってみてはじめて
わかることの方が圧倒的に多い」

―どのエピソードも楽しくお伺いしています。
宇宙一の帝王の、とても人間味あふれるステキなお話からいろんな気づきを得られる方も多いかと。改めまして本日は貴重な機会をありがとうございました!
それでは最後に、これからベガ帝国を訪れる方やライバーをめざされている方々にお言葉をいただけますでしょうか。

謎深き帝国ということで緊張される民も多いと思うが、お気づきのように帝王自身が決してかっちりとしたタイプではないからな。臣民たちも似たような感じで帝国全域が親しみやすいムードであるから安心して入国してほしい。

それに初見だろうが何星人だろうが、入国して帝王と目と目が合った瞬間にもう逃れられない。言葉など交わずとも、帝王が特殊な電波を直接眼球に送り込むので問題ない。いつでも大歓迎である。

ライバーをめざす者にはそうであるな~、やっぱり「まずは飛び込んでみる」ことであるかな。
先々を考えて準備することはとても良い心構えではあるのだが、それよりも実際にIRIAMに入国してみてはじめてわかることの方が圧倒的に多い。これは帝王自身の体験でも明らかである。まずはやってみて、いろいろ経験して、自分やリスナーさんたちが本当に楽しいと思えたものを大事にしながら日々を積み重ねていけば、いつしか自分らしい配信のかたちが見つかるものだと帝王は思うのだ。

あとは決して一人じゃないってことであるな。IRIAM王国には自分のリスナーさんとだけでなくライバーやそのほかにもいろんな交わりやつながりがあって、意外と独りぼっちではないである。皆めちゃくちゃやさしいから心配いらない。勢いよく飛び込めば大丈夫だ。

帝王も臆せず、これからもどんどん新しいことに挑戦していきたいし、もっともっと広い世界を侵略していきたいと思っているであるからな。
さぁ臣民たちよ、そしてIRIAM王国の民たちよ。共に地球侵略を楽しもうではないか!

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